RISEの活動

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理事会便り(2014年5月)

今年の連休は休日の並びが悪いとも言われましが、皆様はいかがお過ごしでしたか?私たちRISEの理事3名もそれぞれ、趣味に勉強に時間を有効に活用し、連休明けに元気に理事会に集合しました。

RISEが2月末にインタビュー調査の結果を発表して以来、何人かの方たちからRISEの提言に対する賛成のご意見や、「アファーマティブ・アクションもありとは、思い切ったことを言いましたね」というコメントをいただきました。前月の理事会便りにも書きましたが、私たちは、日本の女性達がビジネスの世界で本来の実力を発揮して活躍してほしいと強く思っています。そして、志を同じくする方々や団体とご一緒に、日本を真の意味の「男女共生社会」にしていきたいと願っています。
政府の後押しのもと、財界も女性管理職育成や女性取締役増加に関して行動をとり始めたようですが、先ずはインクルーシブで互いの能力を尊重しあえる職場環境や企業風土の醸成に努めることが女性にとって、また、男性にとっても喫緊の課題だと考えています。ところが、未だに制度整備や人事施策に主眼を置いて、肝心な経営者の意識改革や社員のやる気の問題に取り組んでいる企業が少ないことは残念なことです。

この様な環境のなか、最近、希望を持てる動きが出てきました。女性管理職輩出や女性のリーダーの育成をミッションとする諸団体が共通の動きで社会にメッセージを発信できないかと模索し始めたことです。5月27日に在日アメリカ商工会議所と日米カウンシルが共催するWomen In Business Summitでは、今年は日本の様々な女性を応援する団体に協賛をするように呼びかけました。このSummit開催後、新たなネットワークがどの様な活動に結び付いていくかは定かではありませんが、積極的で意味あるフォローアップが取られることを期待しています。また、私たち自身も今までの活動で培ってきた多くの団体や個人と協力しあい、ダイバーシティ推進活動で「多様性の管理」のみを強調するのではなく、“インクルージョン”をキーワードに「受容しあう組織文化の醸成」を日本社会に根付かせる活動を始めたいと考えています。

現在、3月末に実施をした「日本のビジネスパーソンの働く意識調査(参加2,600名)」の結果を集計・分析中ですが、発表できる段階がきましたら様々な団体やメディアにコンタクトをして、企業関係者の聞き取りから得た情報ではない、企業や組織で働くビジネスパーソンの生の声から“ダイバーシティ&インクルージョンの実際”や彼らのセルフ・エスティームの実態を共有したいと考えています。

ところで、ロサンゼルスに本拠を置くNPO法人GOLDの建部さんから本年9月に東京で開催予定のシンポジウムのプログラム内容についての話があったので、興味深い情報を共有させて頂きます。シンポジウムのテーマは“The Power of Inclusion”、まさにBeyond Diversity (ダイバーシティを超えて)のようです。前回、ロサンゼルスで開催されたシンポジウム(2013年3月)のテーマが“Driving Innovation through Inclusion”だったのですが、その延長線上にさらにパワーアップした“Inclusion”が前面に出て来るようです!

このプログラムの中で私たちが注目したのが、“Employee Resource Group (エンプロイー・リソース・グループ)”という言葉です。アメリカの企業では既に一般的になっているようですが、多様な背景を持つ従業員がそれぞれの価値観や能力を認め合いインクルーシブな職場環境を作ると共に、彼らの多様な人生経験や能力を企業の業績に具体的に活かしていこうとする際に使われている用語だそうです。

エンプロイー・リソース・グループは、日本企業でよく見聞きする「女性の感性を生かした女性のための女性だけのお店づくり」と云ったモノとは少し違うようです。日本でも女性の活躍推進が叫ばれているなかで、ダイバーシティ&インクルージョン推進と経営業績との関連が理解されているのか疑問に思うことが多いこの頃ですが、一人一人の能力を引き出す“インクルーシブな職場づくり”が企業の組織管理においてとても大切なことだと考えている私たちにとって、この新しい考え方(動き)への期待は大きいです。GOLDのシンポジウムで勉強できることが今から楽しみです。

マイノリティをあつめたフォーラム(場づくり)から始まったD&I推進が更に進化していることを感じます。その上で、日本における“女性活躍推進やグローバル人材育成”もその基本部分に“インクルージョン感性”と“個人の自立=健全なセルフ・エスティーム”を醸成していくことがいかに重要かという思いを一層強くしました。